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泉水谷横手山林道

1.コース

猿橋-松姫峠-小菅-今川峠-丹波山-泉水谷横手山林道-柳沢峠-丹波山-奥多摩-青梅-拝島 133.8キロ

(ルート)https://ridewithgps.com/routes/30482733

2. 実施日

2017年5月14日(日)曇り

3.実施者

単独

4.日記

 いつものように、猿橋駅近くにあるコンビニエンスで行動食(おにぎり4個+スニッカーズ)を買って、7時15分、スタートした。しっとりした霧雨を肌に感じながら進む。曇天だが、谷の向こう側の山の襞に雲がたなびいていているのが、趣がある。松姫への、もう何度も通って勝手知ったる道。深城ダムまでマイペースで淡々と上がる。8時28分に到達したダムサイトの東屋に座っておにぎりひとつ食べ、厠を借りて、すぐに出発した。

 松姫トンネルの手前、峠道へは閉鎖されているが、ゲートの脇を通らせていただく(松姫峠への分岐を表す青看板があるので、廃道にはしないのかしら)。灯りが取り払われ、内部がカーブして中が真っ暗なトンネルを抜けて、1.5車線を上がっていく。枝や石が散らばっていて、動物の糞も落ちているが、車やバイクが絶対に来ない、自転車で上がるのに丁度よいくらいの快適な勾配の坂道。小鳥の鳴き声や、低い声でほっほっほっ、と啼くミミズクの声を聞きながら楽しいヒルクライムだ。人の来ないはずの道から自転車が来るのを見て、一羽の猛禽が悠然と飛び立っていく。中盤のやや急な箇所を過ぎて、山肌に沿って東へ向きに変えたあたりからみえる大菩薩の山並みは、霧で霞んでいる。再び西に転じ、最後のカーブを曲って松姫峠の手前の見晴らしのよい場所に自転車を停めて、霧の間から遥か下に見えるさっき通ってきた道を見る。進んで、9時55分、松姫峠のゲートを潜ってすぐに下り始める。路面が濡れているのでカーブでスリップしないようブレーキを効かせながら下ると霧が晴れ、明るい小菅村に到着した。

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 早くもお腹が減ったので、まだ行動食のおにぎりに手をつけず、地元のコンビニエンス(万屋さん)でジャンボメンチかつパン(600kcal)とコーヒーを買って店前に座っていただく。今川峠手前の公衆便所で用を足してから、今日二番目の峠上がりを始めた。神社の横を通りすぎ、戦場(いくさば)という場所のあたりから12~15%くらいの勾配が上まで続く。距離は短いことを知っているので、焦らず、28T×26Tの最小ギヤ比でえっちらおっちら上がっていくと、立ち漕ぎしたロードバイカーが抜いていった。最後の急登をつめて峠で足をつくと、下の方から何台ものバイク集団が大音響とともに通過していった。趣も特徴もない峠をすぐに下り始める。小菅側の杉の暗い植林であるのに対し、丹波山の方はところどころ展望の効く広葉樹の明るい雰囲気だ。村営のローラーすべり台の横を過ぎて集落の道をダーッと下った先、橋の欄干で村の景色の写真を撮っている人と同じようにカメラを使ってから突き当たりを左折、村の旅館の佇まいなど見ながらゆるゆる進んで、丹波山バス停の小屋のベンチで休憩、便所の水を水筒に詰めた。

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 ここからしばらく大味な国道区間が続くが、車の往来は少なく、多摩川上流の渓谷の清涼な流れを見ながら、春先よりも色濃くなった緑のなかをゆったり進んだ。尾崎行雄の奥地探索の碑があるところで国道と別れ、三条橋を渡って急坂を詰めるとゲートあり、門の鼻先にボンネットを向けて停めている森林管理らしい車のなかのあんちゃんが胡散臭そうにこちらを見たが、構わず脇を通過した。渓谷の左岸に沿ってしばらく舗装路が続く。ここからが今日のメインイベント、まだ時間も早いのでゆっくり進んだ。崖の上の方にきれいな山桜が咲いている。谷に面した崖の遥か下から絶えず聞こえる渓谷の音を聞きながら何度かカーブを曲ると、パトカーなど数台の車が停められ、警官と数名が屯している。何かいうてくるかと思って横を通ったが、何事もなく通過。やがて舗装が途絶え、地道になる15%くらいに急さを増したので堪らず降りて押した。大きな音の水音と鳥の声以外に気配のない谷から、急に男性が姿を見せたので少し驚いたが、「これからどちらに行かれるのですか」と問われたので「柳沢峠まで行きます」と答えると「??」といった顔をされた。その先、左右の谷が合流したナメ状のところで休憩。地べたに座って、おにぎりをいただいたが、甘いものも欲しくてスニッカーズも食べここでしばらく寛いだ。

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 高度計を見ると、この林道のピークはまだまだ先のよう(柳沢峠よりも高く上がる)、谷を渡って、向きを変え別の谷筋に沿って上がる。ところどころ舗装も復活したがすぐに地道となり、乗ったり降りて押したりしながら高度を稼いだ。やがて谷を離れ、木々も高原杉に変わってから勾配も緩くなり、ピークは近いと思われたが、登坂終了間際の期待に反して緩い地道が依然続いてだいぶうんざりした。向こうの空から、ときどきヘリコプターの飛ぶ音が聞こえてくる(翌日、丹波山の山岳救助でヘリによる事故があったとニュースがあった)。ようやく新横手山峠到着13時50分。ここも人工によって造られた林道の広場の雰囲気で古道の趣はなく、すぐに通過して下りていった。

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 国道に合流して、門の横を通って、すぐに下らず、せっかくここまできたのであれば上から長いダウンヒルを楽しみたくて、柳沢峠に向かう。15分ほどで到着。途中でわたしを抜いていったロードのおじさんがパンをほおばっている横に座っておにぎりひとつ食べてひと心地つけてから、車の来ないタイミングを見計らって、奥多摩名物のロングダウンヒルに取りかかる。下ハンを握り、ケツを上げ、カーブの手前以外はブレーキを使わず、スラロームと直滑降を楽しんでいると、遅い車に追いついてしまったので、再びダウンヒルを楽しむべくしばらく止まって時間稼ぎしていると、さっき峠にいたロードのおじさんがハイ・スピードで下っていったので、後について、丹波山のバス停までリードしていただいた。

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 フロントキャリアにつけた袋の紐の緩みを直して再開。奥多摩湖まで2か所ほど軽い上り返しがあるが、あとは下り基調で快適快適。ダム湖に沿った道をペダルをくるくる回して進み、途中の川井の釜飯屋のドライブインでの休憩をはさんで、青梅までノンストップで進めた。途中、わざと(?)でかい音をさせたバイク集団が抜いていくので、「うるさーい」と怒鳴りながら、御嵩あたりでは、若いロードが無言で抜いていったので、頭にきて追い付いて後ろにぴったりついて追走すると横に退いたのでパスさせていただく。青梅の手前の坂では、抜き際「こんにちは、柳沢峠にいたでしょ」と声を掛けてくださったのは、峠のロングダウンヒルのリードをしていただいたあのおじさんロードの方、「こんにちは、そうですよ~、ダウンヒルは爽快で、楽しかったですね~」と返事する間もなく、健脚で先に行ってしまった。

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 青梅を訪れた記念に、映画の看板を背景に自転車の写真を撮り、奥多摩街道を羽村・福生を経て拝島まで進めた。外はまだ明るいし、まだ走り足りない気もするが、「母の日」にあんまり遅く帰るのも何なので、今日は拝島の駅で終了(17時45分)。自転車をパッキングして八高線のダイヤを見ると次の18時20分まで30分ほど時間が空くので、青梅線立川経由で八王子に向かった。


Commented by とし at 2017-05-16 08:07 x
泉水谷・横手山林道、この時期、快適なようですね?
私は晩秋訪問だったせいか
積み重なったぬれ落ち葉に難儀しましたが。
ピークは登山口になっていて整備されていましたね。

Commented by paparouh at 2017-05-16 22:03
> としさん
コース選定にあたっては、としさんの記録(ブログ)も参考にさせていただきました。
予想したとおり、坂が急であったので、半ば押して通ったように思います。
谷があわさる、ナメ状の渓谷の場所は、景色もきれいで一休みするのによい場所でした。
ピークの手前から、ハイキング道を通じて柳沢峠に行けたようですが、自転車連れなので今回は直に国道に降りました。
Commented by ぶとぼそ at 2017-05-19 13:53 x
松姫峠は廃道!? なんて8氏から聞きましたが、この感じならしばらくはサイクリストにとっては安心ですね♪
今川峠、神社横を過ぎた急カーブ辺りから未舗装だった頃に友人達と最初に越えた記憶が蘇りました。
Commented by paparouh at 2017-05-19 20:57
> ぶとぼそさん
新しくできたトンネルの手前に、青い交通案内の看板があり、そこに松姫峠への針路が示されていましたので、少なくとも当初の段階では廃番にするつもりはなかったのではないかと思われます。それにしても、松姫のトンネルができても小菅と大月を結ぶ交通量は左程増えたようにも見えず、屹度相当なお金をかけた割には、合わない道だなーと思いました。
今川峠の頂上に、丹波山と小菅のかつての対立を越えて仲良くしていこうと書かれた立て札があり、古いむかしは難しいこともあったのだなーと想像しながら通行しました。
by paparouh | 2017-05-15 21:16 | 山梨県東部・富士五湖 | Comments(4)

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