茅野から秩父まで |
1.コース
茅野-麦草峠-十石峠-志賀坂峠-小鹿野-秩父 147.9キロ
(ルートラボ)
2.実施日
2015年9月5日(土)晴れ後くもり夕方一時雨
3.実施者
単独
4.日記
ついこの前まで猛暑にうんざり早く涼しくなってくれないかなといっていたのに、例年より早く8月の下旬に秋の風情が漂いはじめるとかえって真夏の陽ざしが恋しく思ったりするから勝手なものである。

帰省、長期出張、雨降りで、あまり出かけることができなかった。久しぶり何処に行くか迷ったが、数年ぶりに麦草峠に出かけることにした。自宅近くの始発電車で向かうところ、思わぬことが出来していろいろ対応するうち、一本遅れ高尾発松本行の直通列車に乗ることになった。秋の長雨の間の貴重な晴れ間とあって、こんな早くなのに座席はほぼ満席状態、立っていらっしゃる方もいる。茅野駅まではおよそ3時間の長旅だが居眠りをしたり朝の出来事のことを考えたり、甲府から先は隣に座った鉄道おたくと思われるティーンエージャーのふたり旅の割には妙に丁寧な言葉遣いに聞き耳を立てるなどして、それほど退屈しなかった。茅野駅のコンコースで自転車を組み立てていると間をおいて到着したあずさ号のハイカーや登山客が横を通り過ぎていった。山ガールかそうでないか微妙な感じのグループのそばで彼女たちに倣って日焼け止めを重ね塗りした。
9時20分茅野駅北口スタート。麦草峠まで国道をひたすらたどる。市街を抜けると田んぼの広い風景が広がり行く手前方にわかりやすい形をした蓼科山と左側遠くの高いところに王ヶ鼻の高原が見える。田んぼに混じってあるそば畑にはそばが白い花を咲かせていた。道端には早や秋桜が咲いている、赤トンボも見えて夏はもう終わったのだと感じさせる。幅員が狭くなり、糸萱大橋を渡ると別荘地帯に入り勾配も幾分急になった。横谷峡入口に10時28分着ここで一本取り、山上がりに備えておにぎりをひとつ食べた。休んでいらっしゃったサイクリストひとり出発するのを見送ってから、10時40分再開。12時20分麦草峠(麦草ヒュッテ)着。この峠道、勾配は左程急ではないがその分距離が長く、最初は別荘地の間の同じような景色の道を何度もカーブを曲がって進み、宅地が途切れるとやがて山も近くなりもうだいぶあがったなと思うが、すぐに峠に到着しないことはわかっているので焦らずゆっくり自転車を進めた。ときどき振り返るとさっき通って来た茅野あたりの山裾がだいぶ下に見える。木々の様子も変わってもう峠が近いことを思わせたが、そこから先もまだ距離があり何度か期待を裏切られる。展望所を過ぎこれまで蛇行していた道がまっすぐ移動するようになると路肩にも駐車した自動車の列が見えて到着したことを確信できた。ヒュッテの前のバス停に座っておにぎりふたつ食べ乳酸のたまった太ももをマッサージなどして休憩した。ヒュッテの前ではシニアのみなさんがハイキング前の準備体操をみんなでされている。標高が2,000メートルを超えるだけあってじっとしていると肌寒く感じるのでウィンドブレーカーを着た。途中の森林学校のところで休んでおられたサイクリストが到着されたのを見て、麦草峠を出発した。




松原湖への分岐の食堂で食事しようかとも思ったがまだ先が長いので止まらず、八千穂村まで一気に下った。ときどき前の自動車に追いついたのでそのときはしばらく止まって間隔を開けるようにして進んだ。千曲川を渡り、八千穂の駅前を過ぎ、海瀬まで小海線に沿った街道筋を進む。車は多くなく道幅も丁度良くサイクリングするに良いコースだ。道なりに現れる商店や酒蔵など見ながらのんびり自転車を進めた。再び299号線に合流して十石峠を目指す。この峠も、信州側からはそれほど勾配はきつくないが、バイパスの一本道上がりは面白味にかける(今度来るときは集落の中の道をゆっくり進もう)。喉がかわいて、冷えた飲料がないか物色しながら進んだが、自販機はなく、集落が途切れたところにある保養センター(臼田荘)の建物に入り2本買って軒先で休憩させていただいた。村はずれのここの宿は空いている感じなので今日はここで泊まってのんびりしたいなとちらっと思ったが、さらに自転車を進めた。ここから先、ダムを過ぎてから幅員は狭く勾配は急になり乙女の滝など横目で見ながら最小ギヤで淡々と上がる。夕方に向けてお天気は曇りがちになり木々に囲まれた湿った感じの道を進んだ。カーブのところにあるカーブ号数をカウントダウンしながら、最後の1号カーブを過ぎるとおなじみの展望台が現れた(十石峠着15時30分)。足を止めただけで通りすぎ、上野村へ向かう。





ピークを過ぎたかと思ったが、上野村側に向けてやや上がり気味に移動した。このあたり山奥で少し霧がかっているところが寂しい感じだ。矢弓沢林道に進むつもりでいたが、意外にもゲートは閉じていなかったのでそのまま299号線を下った(ここを通るのは生まれて初めてのことだ。冬場は通行止め、開けても道路補修で年中通れない道だと思っていた)。森のなかの1車線の暗い道を下ると山側の法面はほとんどコンクリートがかぶせられるなど手が加えられていた。下仁田からの道と合わせるまでの長い道を下ってそこから上野村、今度はバイパスを通らず神流川左岸の集落を通る道を、家々の様子や商店、古い旅館、上から渓流釣りをされている釣り師の様子など見ながらのんびり進んだ。小さい子供を連れた若い夫婦が夕方の散歩している。乙父(おつち)、乙母(おもと)などの集落の読み名を興味深く見ながら、道の駅で休憩、板チョコを買って今日最後の上がりに備えた。秩父までできれば矢弓峠か土坂峠を越えたいと思ったが日暮れが迫ってきており今日はあきらめることにした。




神流町まで進み橋を渡って志賀坂峠に進む。峠まで6キロの看板あり、それほどの距離でないが、山峡の道、どんどん暗くなってきて少し心細い。日暮れまで何とか峠を越えたく先を急ぐ。ここの峠道のローリングバイクの騒音が嫌だが、この時間になるとそれほど車やオートバイの往来も少ない。「間物」というところを過ぎ、上から振り返ると、夕方の奥秩父の山間集落の趣が感じられた。峠17時36分着、トンネルを潜って八丁峠への分岐のこところで写真を撮ってからすぐにダウンヒル、そこから先はずっと下り道なのに太ももの疲労感があり、止まって腰かけてマッサージしたところ回復した。小鹿野に向かう途中で雨が降ってきてポンチョを着こむなどするうち、日が暮れてバッテリーランプを灯してのナイトランとなった。小鹿野から先も細かいアップダウンがあるが早く帰りたい一心で自転車を進めた分、秩父までの距離が大変遠くに感じた。コンビニ休憩で最後のエネルギー補給も済ませて、暗い秩父市内で少し道迷いしながら西武秩父駅到着は19時15分。



147.9Kmとは随分走りましたね~
最後の写真、輪行組がいっぱい居ますね。
こんばんは。涼しくなるのはいいが、天候不順が続くと自転車に乗れなくてストレスがたまります。その分昨日は距離を欲張りました。秩父からの輪行のみなさんは珍しく女性を含む若い方たちでした。
麦草峠は雷で断念したり、山サイで通過したりでまともに越えたのは6年前に1度だけ。そのときは大河原峠、スズラン峠にも寄ったので現在より体力があったようです。やっぱり走らないといかんですね。そろそろ再訪してみようかと思いました。
私も土曜日は800m程度で寒さを感じました。もう秋ですね。早いものですね~
ここ数年、残暑が厳しいのが定例のような気もしますが、稲穂の実りの感じを見たり聞こえてくる秋の虫の声をきくと、今年は早くも秋がきたのだなー、と実感されます。
私も麦草峠は数年振りでしたが、こんな感じだったなーと懐かしがりながら自転車を漕ぎました。大河原峠もスズラン峠も自転車では行ったことがなく、機に応じてプランしてみたいと思います(「初見」ルートがだんだん少なくなってきていますがマンネリにならないようにしたい)。

この土日は青春18キップが使える最後の週末でしたから、高尾発・松本行きの列車は混雑したでしょうね。
アタック299というロードイベントがありますが、その逆走のようなルートですね。志賀坂峠を越えても秩父までの道程、遠いですよね(汗)。

青春18キップは、若いころ、大垣行の夜行列車に乗るときによく利用したものです。日付の変わる途中駅まで当日切符を買って、翌日青春切符を1枚使うというのが定番ですよね。
ロードイベントのことは薄々知っていますが、秩父から茅野のほうへ行く元気はもうないかなあ。ひたすら走るのもの良いですが、景色や土地の情緒を味わったりするのが好きなのです。
十谷峠の記録読みました。おっしゃるように矢弓沢林道は勾配が急で上がるのが大変ですね。私もこの林道を通るつもりでしたが、通じていた299号を初めて通りました。下っただけなので何ともいえませんが、上がるのなら国道のほうがは楽かなと思いました。
自転車を漕いでみると佐久穂と秩父の集落の雰囲気が似ているとあらためて感じました。そんなことからも秩父は埼玉のどんずまりという理解は違うなあと思うのです。