保田見林道・高宕林道

１．コース

金谷－竹岡－保田見林道－長狭街道－渕ケ沢奥米線－高宕林道－植畑－上総湊－金谷　７９．７キロ

ルートラボ

https://ridewithgps.com/routes/30483983

２．実施日

２０１５年１２月１２日（土）晴れ

３．同行者

Ｔさん、Ｉさん

４．日記

　寒くなると房総方面に出かけるのが恒例行事だが、今回は３人で出かけることになった。Ｔさんおすすめの（私は初見の）保田見林道を入れてコースを組んだ。週間予報では１２日は降雨と出ていたので１３日実施のつもりでいたが、１１日出張帰りの新幹線の中で携帯をチェックすると、「１２日は晴天・１３日は降雨確率５０％の予報」に変わっていることに気が付いて、おふたりに実施日変更の連絡を入れると幸いふたりとも変更して大丈夫であった。

　ドック期間のため、いつも使う第二便よりも遅い８時２０分発に乗船。この便だと、自宅近くの駅を６時過ぎに出れば間に合うが、早起きしたのでさっさと出発して、１時間ほど前に久里浜駅に到着した。自転車を組み立て、駅前牛丼店で朝食を食べてから港へ向かうと、久里浜港に曲がるところにあるコンビニエンスにＴさんがいらっしゃった。ここで今日の行動食を買い出しして、乗船の待機所に移動するとＴさんが乗船案内の係の方としきりにランドナーのことなど会話されている。この方、後ほど到着されたＩさんのパスハンターを見て「『自転車人』に載っていませんでしたか？」と尋ねられた。いつもは畳むが今日は自転車のまま乗船、船底に留置してから上にあがり、机を挟んで４人掛けの座席に座って浜金谷到着まで寛ぎながらしばし会話を楽しむ。到着後、近くにあるコンビニエンスに立ち寄ってから今日のツーリングをスタートした。

　上総湊まで進まず、Ｔさんに教えていただいて竹岡で右折して山側に入る。最初開けていた山峡の道もだんだん狭くなり、途中で細い路を上がって集落の間の路をいくと、岩見堂の入り口のところのもみじが赤くきれいに色づいていた。

そこから一度上がり下りすると梨沢への道に合流した。Ｔさんが以前訪れたときよりも路はよくなっているとのこと。それでも、山の方につめていうとだんだんと細くなり、やがて一車線のダートを上がっていくようになった。昨日の嵐のせいで、道はぬかるみ、水溜まりになっている箇所も多く、泥除けのついていないＩさんにはご苦労をかけた。それでもこのあたり、終わりつつあるとはいえ、まだ木々が赤や黄色に色づいているのを楽しみながら上がっていくと、だいぶ山奥なのに民家があり水仙や橙が植えてある。その先、一度峠を越えて少し下ったところ、水仙の花畑け越しに保田見の民家がぽつんぽつんと見える。日当たりも見晴しがよく、今日はちらほらとしか咲いていないが、盛りの時期にここで止まって弁当を食べるとさぞかし気分がよいことだろう。Ｔさんが農家のおばあさんと会話している。聞き耳をたてると、いまはまだ出荷した水仙の値も安いことを愚痴っておられるようだ。山肌を回って、見慣れぬ自転車人を怪しんで盛んに吠える飼い犬の横を通りたいへん急な坂道をなんとか上がりきるとやがてピークになり、そこから多少のアップダウンを繰り返しつつ県道に向けて下った。途中にある民家のたたずまいが良くて止まって写真を撮る。今日は山中林道には行かず、久しぶりに長狭街道を通り、金束交差点過ぎたところ丁度お昼どきになったので地元スーパーの前で休憩した（惣菜売り場で買った安い豚串カツをおかずにおにぎりを食べた）。

　鴨川の方に向けて進み、コンビニ休憩をはさんでから長狭中学の交差点を国道に入る。君鴨トンネルを抜けてから折り返し、渕ケ沢奥米線に入っても上がりが続くがそれほどきつくない。車のこない林道に入り、尾根上につけられた林道を左右の房総の山並みを見ながら三島湖に向けて下るうち、やがてぽつぽつ民家が現れるようになった。前にここを訪れたときはこのあたりで小さな子供を連れた若いおかあさんを見たが、今日は小学生くらいの子どもが庭の木のみかんを取ろうとしていた。ナトリウム灯のついた最後のトンネルを潜ると三島湖に入った。連ねたボートでのんびり釣りをしている様子が変わらず長閑らしい景色を見ながら通り過ぎ、怒田沢の開けた景色のなかを通ってから、高宕林道の入口に至る。
　高宕林道は渓流沿いのダート道で距離は２～３キロほどだが、林道の役目は終わっているようで、道のメンテナンスもハイカーが通ることができる程度の範囲のようだ。人の通行も少ないらしく、ぬかるんだ路面は落葉に覆われて表面が見えないので、自転車をゆっくり進める。路肩も緩いので、ところどころある深い轍を避けて渓流側に寄り過ぎて下を流れる高宕川に転落しないよう通行には十分注意が必要だ。それでも、そこそこ秘境感があり、また道沿いにところどころある赤い楓の紅葉や、行く手先にある谷間の上にある木が斑に生えた岩山の感じが印象的だ。林道の中間あたりで高宕川を渡ると、崖や岩が崩れて道をふさいでいる箇所もいくつか現れたので、降りて押したり持ち上げたりしながら通行した。途中もみじの葉が絨毯のようになっているきれいな箇所を通り過ぎ、路面のぬかるんだ素掘りの隧道をふたつみっつ過ぎてから最後のトンネルを潜ると林道の終点（石射太郎への登り口）に到着した。今日はトラブルもなく通過できてよかったですねというと、上の山道から３人ほどの女性のハイカーが降りてきたので挨拶した。
　さて、そこから植畑を通り、県道のピークを越えるとあとは上総湊を経て一路金谷港に向かった。今日は１７時２０分を逃すと最終便１９時台になるので、遅れないよう自転車を進めたが、夕暮れの１６時過ぎに帰着することができた。３人で港の海岸縁に出て、夕陽が沈んでいく海を背景に写真撮影する。出港までまだ時間があるので、自転車についた泥をタオルでぬぐいつつ分解して輪行袋に収納してから、私だけ徒歩乗船した。帰りの船の中も行きと同じ４人掛けシートに座り、自転車コースの情報交換などするうちにすぐに久里浜に到着、ここでご自宅まで自走で帰られるＴさんにさようならをして、いつものようにＩさんの車に便乗させていただく。大きな渋滞もなく１９時過ぎには帰宅することができた。車中での会話、お友だちのｂｕｔｏｂｏｓｏさんのブログで、２７年前に行かれた夏沢峠の写真がふたりともお揃いの赤いトレーナーなのでとても仲がよいのですねと伺うと、服の色が同じなのは全くの偶然とのことであった。

　Ｔさん、Ｉさん、今日はありがとうございました！