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飯能からいくつかの峠を越えて

1.コース
飯能-子の権現-天目指峠-名栗-小沢トンネル-軍畑-梅野木峠-五日市-入山峠-醍醐-和田峠-藤野-橋本-自宅 130.4キロ(ルート)

https://ridewithgps.com/routes/30473689

2.実施日:2016年3月5日(土)晴れ

3.実施者:単独

4.日記

 東飯能駅前で組み立てた後、飯能駅へ移動して朝食の牛丼を食べた。それから、コース途中にコンビニエンスがあると思って進んだが、ありそうにないので引き返した。行動食を買い、さっき食べたけどまだ空腹だったので、菓子パンをついで買いして食べる。7時45分再スタート。飯能の町中には、蚕糸事務所跡があり、生糸の生産地であったことが偲ばれる。入間川に沿って進む。小名瀬で右折して進むとだんだん鄙びいてきて、道々、木材加工の工房や製材所が増えてくる。二階の造りが、蚕場であったような佇まいの民家も現れる。すると、だんだん傾斜がきつくなり、林道入口、子の権現まであと数キロの案内があるところからさらに傾斜を増すが、まだ足を使っていないので余裕でヒルクライムを楽しめる。子の権現まであと300メートルの立札から壁のようになり、ジャケットのファスナーを開けて、大汗を垂らしながら進むと、上の方で男何人かがみなでにやにや笑いながらこちらを見ている。そのうちひとりは、撮影機でこちらを映している。彼らに近づくと、わざわざ寄ってきてカメラを回しているので、「何すか、それは?」と言って横を過ぎてから振り返ると、まだにやにや見ている。9時12分、到着してから、文句いおうと下りようとすると、先ほどの人たちを乗せたバンが来たので、降りた人に「撮影してどうするのですか」と問うと「撮影していません、カメラで覗いていただけです、どこにも出したりしません」というた。すると、別の者が「すごいですねー、子の権現ははじめてですか、いつも一番軽いギアでじぐざぐ上がりしているのですか?」(余計なお世話だ)と名乗りもせず聞いてきたので、「どちらの方ですか」と問うと、「失礼しました、NHKのチャリダーという番組を作っています」と答えた。「チャリダー」って聞いたことがあるが、見たことはない。断りもなく映す真似をされて愉快でないので、本堂でお参りした後さっさと自転車を進めたのであった。

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 下って、天目指峠を越える。峠近く行くとトレイルランの人がいた。9時48分、峠開削記念の銅板の前で記念撮影をしてから、ここでもすぐに下り始めた。名栗で町中の道を通ろうとしたが、橋が工事中で渡れず、しばらく車道を進んでいくと多くのロードがやって来る。今日は良いお天気、春めいて行楽日和みんな山伏峠を越えて秩父へ、健脚は十石峠へと向かうのだろう。鳥居観音を過ぎ、歌舞伎が行われるという神社に自転車を停めて、ひとつめのおにぎりを食べてしばらく休憩した。その後、飯能の方へ行かず、小沢トンネルに向かう。上り下りして、松の木トンネルを潜りつきあたり右折して軍畑へ再び上がり返す。多摩川にかかる橋から上流を見ると、2隻のカヌーが川下に向かってゆったり舟を進めている。梅野木峠へ入る道を間違えて民家の庭先に迷いこむと、二階の物干場から奥さんが「そっちは行けないよ」といったので「梅野木峠に行く道はどちらですか」と尋ねると「あっちの方」と素っ気なく答えられた。別の家の前にいた人にも尋ねたが「林道はわからないね」とこちらも素っ気ないものの、先様にとっては突然道尋ねする道楽の自転車乗りに聞かれても答える気にならないのであろう。そんな風で多少道に迷ったが、青梅線を進むと取り付きが見つかったので、ふたたびえっちらおっちら上がりを再開した。ゲートでは上から2台のMTBが下りてきたので挨拶を交わす。梅野木峠は、五日市側からだと直登できついが、こちら側からは山肌を巻いていくので比較的楽に上がれる。杉林のなか淡々と漕ぎ、最後のカーブをめくると峠のゲートが現れた(12時03分)。峠には同じ黒ずくめのユニフォームを着た数人の若いロードバイカ―が地べたに座って談笑している。そこから少し離れた場所に停めて、2個目のおにぎりを食べボトルの水で喉を潤す。峠に、3月下旬にヒルクライム大会があるとの案内がある。ここでもすぐに下りだした。一匹の狸が歩いている。その横を驚かさないよう通り、温泉施設を過ぎてから、やがて集落が現れる。このあたり民家の佇まいが落ち着いて楽しいところだが、特に止まらずダウンヒルを楽しんだ。そのうち行く手先方にセメント工場の大屋根の気配がしたかと思うとすぐに五日市の町中に入る。グランドでは少年野球をしているがレフトを守っているのは女の子のようだ。五日市駅に差し掛かり、山猫亭に寄らず、コンビニでこのところいつもするようにヌードルと揚げた鶏を買い食いしていると、さっき峠にいたロードバイカ―たちも次々に下りてきた。

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 ここから、Iさんのコースを参考に、秋川左岸の集落の道をしばらくたどった。この辺りでも古い蚕部屋のある民家があった。対岸の景色や眼下の河原にある旅館の様子を眺めながら細い道をひとめぐりした後、十里木で来た方に戻り、町中の手前で旧道に入る。高台に上がったところ、畑仕事をされている横の、里山を背景に咲いている梅林が美しい。行く手の先の採掘場から工事する音が響いてくるので見ると山のてっぺんでシャベルカーが作業している。そこに行く数台のダンプカーに抜かれたりすれ違ったりしたが、盆堀林道に入ると車も来なくなり、薄暗い杉林のなか入山峠に向けて徐々に標高をあげていく。途中向こうの山の斜面で男の人の叫び声が聞こえたような気がして気持ちが悪い。しばらく渓流に沿って入会地につけられた面白い看板の名前を読みながら進むと段々急になり息も激しくなる。でも、進行方向を折り返して急な坂を上がりつめると峠はもうすぐ、何の変哲もない峠だが、尾根伝いのコースのトレイルランナーの方が次々やってくる。その人たちに見つからないよう隅っこで用(小)を足し、ここで最後のおにぎりとスニッカーズを食べて空腹をごまかしてから、伐採地を過ぎ、2か所ほどトンネルを過ぎて醍醐へ下った。

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 盆堀林道の出入口のある車止めをこえて、右折。ここでも、渓流沿いの民家(石垣、藁葺屋根、濡れ縁など)の様子を味わいながら上がっていくと、人里が尽き、醍醐林道が始まる。路面に枯れた杉あの葉がつもった荒れた舗装道、最初は緩やかだがすぐに10%ほどの急登が連続する。今日最後の峠越えとなるが、ここまで、急な和田峠に備えてできるだけ足を使わないようにしてきたつもりなので、太腿の疲労感はいつもより少ないものの、朝と比べるときついにはきついので、焦らず、28T×26Tでゆっくり上がっていく。すると、上からざっざっと足音と話声が聞こえ、結構大所帯のトレイルランナー集団が下りてきた。この峠道、中盤の核心を過ぎると緩くなるが、そこから峠が近いようで結構遠いことを知っているので、落ち着いて自転車を漕ぎ進めた。あのカーブを曲がると峠かなとの期待を何度か裏切られつつ、最後防犯カメラ(不法投棄防止)のあるピークに至り、少し地道を下ってから人気のない和田峠に出た(15時24分)。ここでも長居は無用、写真を撮ってさっさと下り始めた。藤野までのダウンヒル、スキーの直滑降のイメージでスピード感を楽しんだ。中央線手前のトンネルを潜り、国道20号線を相模湖駅まで移動(和田峠で、今日の上がりはこれで終わり!と思った分、藤野から相模湖への何でもないアップダウンのほうがきつかったりするから不思議だ)、相模湖の北側の道を通って自宅に向かった。途中三ケ木の手前のコンビニエンスにまたよってソーダと菓子パンを食べたが、新規開店のオーナーさん大変熱心に応接されていて、次このあたり来たときも寄ろうと思った。橋本から町田街道に入ると、サードウィンドがきて渋滞する自動車の横を快調なペースで飛ばしたが、ときどき路肩に寄りすぎの自動車に行く道を塞がれることもある。町田あたりに来ると路面が濡れていたので、降雨があった模様だが、今日はわずかにぽつぽつ来た程度で自転車を漕いでいるときに降られなくて幸いであった。帰宅、18時20分。
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 そういえば、今日の後半あたりから強く漕ぐとBBあたりがミシミシいいだした。前回は後ハブのグリス交換を頼んだばかりだが、仕方ないので翌日町田の自転車店で交換部品を求め付替えしてもらうと嫌な音はなくなってすっきりした。連続出費は痛いが気持ちよく走れた方がよいので、よしとしよう(オーバーホールくらい自分でするべきとの向きもあるが、不器用で自分でやって失敗して後悔するのがいやなので、最近はこの手の作業は外注するようになった)。


Commented by とし at 2016-03-07 05:18
こんにちは。土曜日はニアミスだったようですね。盆堀林道ふもとあたりで13:30くらいでした。
私もオーバーホールは外注系です。不器用なのが主因ですが、ウチであまり自転車ばかりにかまけてるのも、家族に悪いので(苦笑)
Commented by paparouh at 2016-03-07 21:54
> としさん
こんばんは。醍醐林道では、としさんと同じように、トレイルランナーのみなさんの集団とすれ違いました。入山峠も、天目指峠でもランナーたちと遭遇しましたので、だいぶブームになっているようですね。
むかし話ですが、山登りやってたころ、ザックに岩をつめたボッカで訓練していましたが、昨今はだいぶスマートになっていますね。
Commented by ぶとぼそ at 2016-03-08 08:23
NHKの外注スタッフ、下劣ですね。だいたい「チャリダー」という言葉の語源さえしらない連中なのでしょう。オートバイライダーに対する冷やかし言葉から始まったんですよ。そんなものを番組タイトルにしている時点でNG番組です!!
今回は人との出会いはハズレが多かったようですね。トレラン人口が増えすぎるのはMTBが山を荒らした90年代に戻っているような気がします…。
Commented by Marten at 2016-03-08 23:46
このところご無沙汰してしまいました。いつもながらすごいルートですね。子の権現、天目指峠、小沢峠・・・、よく知っているところですが、何年かかけて別々に越えました。NHKは「にっぽん縦断 こころ旅」をたまに見ますが、輪行シーンに疑問があります。車体が袋から出ていたり、サイズオーバーではと思うことも。JRはなぜ許しているのか。「チャリダー」って、私もタイトルから気に入りません。あ、文句ばかりですみません。楽しく乗りたいものですね。
Commented by INTER8 at 2016-03-08 23:58
子ノ権現はいいところなのに、NHKスタッフに気分を害されてしまったようですね。挨拶なしにニヤニヤするのはよろしくないです。仮に違うことでニヤついていたにしても相手に失礼。
としサンとはニアミスだったようですね。
Commented by paparouh at 2016-03-09 06:44
> ぶとぼそさん
自転車をテーマにした番組ですと、チャリダ―のほかに、火野さんの番組と、高校生を主人公にしたアニメ(名前忘れた)を知っていますが、どれも見たことがないのです。最後のアニメは見たいなと思ったときはもう終わっていました。チャリダ―のWEBを見ると、激坂がテーマのひとつのようで、それであそこにいらっしゃったようですね。激坂や絶景ライドもいいけど、そんだけだとサイクリングの世界が狭まりますよね。
Commented by paparouh at 2016-03-09 06:56
> Martenさん
TVはほとんどNHKしか見ませんが、にっぽん縦断 こころの旅 は見たことがありません。
私もときどきサドルが飛び出た横長の輪行袋を見かけますが、あれはルール違反ですよね。間違っても輪行が規制されたりしないようマナーを守って楽しみたいものです。
私もちゃりんこといういい方はあまり好きではありません。チャリダ―でなく由緒正しくサイクリストといってくれれば見る気になりますが(古っ!)。
Commented by paparouh at 2016-03-09 07:02
> INTER8さん
あそこの急な坂道で、苦悶の表情でよたよた上がっていると、上でずらっと横に並んでみんなにやにや笑いでこっちを見ていて、おまけにカメラを回して映しているので、何事かと思ってしまいました。横を通るとき「もう少しですよ」「がんばって」とかいわれましたが、激坂ライドしにきたのではないので、勘違いしないでほしいと思いました。
by paparouh | 2016-03-06 16:24 | 東京地方 | Comments(8)

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