御坂山塊(八坂峠・鶯宿峠・黒坂峠・水郷芦川) |
1.コース
河口湖-本栖湖-古関-八坂峠-鶯宿-鶯宿峠-黒坂峠-中芦川-若彦トンネル-河口湖 100.6キロ
(ルートラボ)
2.実施
2016年7月2日(土)晴れときどき曇り
3.実施者
単独
4.日記
昨年の9月、Iさんに案内していただいたこのコース、今回は単独なので、いくつかの峠を加えて走る計画にしたが、猛暑で体力消耗して、予定どおり進むことができなかった。

M駅始発。八王子乗換え、車内で、家から持ってきた朝刊を見ながら朝弁当を食うと、対面に座った女がじっとこちらを見ていた。うとうとして、大月着。富士急行の接続まで2分ほど、慌ただしく乗換える。三つ峠あたりで車窓から、水をはった田越しに、富士が初めて見えた。同じ制服を着た女子高校生たちは、月江寺で降りていったが、ひとり朝の居眠りから起きない娘もいる。富士吉田で進行方向を変え河口湖駅到着。厠で朝の用事を済ませてから駅の壁に自転車を立てかけて組み立てていると、バス待ちの奥さんが「見ず知らずの者ですが、荷物になって重いのでもらってくれませんか」というて、アルミのボトルに入った緑茶(小)を2本下さったので、礼をした。GPSの電波を受信させるため、デバイスを歩道の真ん中に置いていると、落し物といって、若い女性が拾って持ってきてくださる。駅前のコンビニで行動食(おにぎり4個とスニッカーズ)を買ってから、7時50分、スタートした。

河口湖畔の宿舎が連なる横を通って進む。ホテルから外人が外に出て湖越しに、笠を被った富士を写している。そのすぐ横の印象的な形の雲はなんと呼ぶのであったかなど考えながら進むうち、観光地らしい雰囲気もなくなり、朝の爽やかな風を受けながら自転車を進めた。西湖へ、少し坂をあがる。先行する遅そうなロードは追いつく前に上がって行ってしまった。西湖畔では、中学生が林間学舎している。多くのキャンパーがテントを張って、食事したりカヌーを楽しんだりしていた。溶岩の上に樹木が生えている地形を珍しく思い、その先の富士の姿を見ながら進んでやがて国道に合流、ときどき来る大型トラックに気を遣いながら本栖に進む。右折して湖畔の道を通り、お札の絵の撮影場所の高台に停めて、他の人たちと同じように写真を撮る。下の湖ではカヌー大会かの競技が開催されているようだ。トンネルを潜り、本栖みちのダウンヒルを楽しむ。道が広く車も来ないので、カーブの手前以外はできるだけブレーキを使わずにスラロームを楽しんだ。

古関で国道に別れ、県道に入る。むっとした空気で、富士五湖からだいぶ下りたことがわかる。道祖神や集落の佇まいを見ながら、川沿いの道を根子の方に進める。小鳥の声に交じって、渓流から鰍蛙の可愛らしい声が聞こえてくる。「なかよし商店」の椅子を借りて今日はじめて長めの休憩を取りおにぎりふたつ食べる。すると、通りがかった作業服を来た集落のおじさんが声をかけてきて、折立の道の様子や、そこから見える富士が美しいこと、また日のあたる南側斜面の紅葉はたいへんきれいであることなど、ご親切に教えて下さった。軒を借りたお礼に自販機で飲料を求めてから、再開、赤い鳥居のある神社を過ぎると人家も途絶え、この道で正しいかと不安になったが、八海道の遭難供養碑あり間違っていないことがわかる。郵便ポストのある集落を折り返し、林道折八古関線を上がる。



きつい箇所もあるが、おおむね自転車で上がるのに丁度良い斜面を、ゆったり上がると、やがてさっき通った集落と道がだいぶ下に見えるところに着いた。上の方からは重機で作業している音が聞こえてくる。もしかして通してくれないかなと心配して進めたが、作業を中断して横を通してくださった。このあたり、前に来たときよりもだいぶ伐採が進んでいる。古関の小学校跡を過ぎ、しばらく等高線に沿う(折門の道祖神は気が付かずに通り過ぎた)。木々の間から遠くまで道路が通っているのが見え、稜線の先に富士山が朧に顔を出している。八坂峠への旧道の分岐・山の上にある人家(廃屋?)を過ぎ、西に向かうようになると国境もすぐ、最後の急坂を我慢して漕いで峠に到着(11時55分)した。スニッカーズを食べ、ボトルの水を飲み(河口湖の駅で汲んだ水が不味いことがわかった)、地べたに座って額から流れる大汗を冷ましていると、旧道の方から足音が聞こえてきてはっとして振り返ると何台か駐車してある工事の方が戻られたよう、「今日は暑いですね」と声をかけて下さった。





古関に向けて下る。北の斜面につけられた山道は木々に覆われて暗いところが多いが、これまでと違って陽に照らされなくて助かるなと思いながら、ところどころ散らばっている小石に注意して下る。やがて民家が現れ、国道を巻いて芦川へ進む(途中鎖なしで散歩している大型の犬が寄ってきて鳥肌がたった)。坂を上がり鶯宿のバス停でしばらく休憩するも、ここにきてむっとする猛暑でだいぶ体力を消耗していることを自覚した。疲れが抜けず、そこからすぐの鶯宿峠入口のところでも休憩、空腹も募り、残りおにぎりふたつ片づける。峠まで3キロ余り、距離も左程でないので意を決して再開する。坂もきつくなく木に覆われて日陰だが、坂上がりで体がほてりペースは上がらず、蝸牛のように自転車を進めた。何度かカーブをめくって、国境に到着、そこから黒坂峠へ林道(名所山林道)が伸びていることを知り、躊躇なく進んだ。峠にあるナンジャモンジャの木を見てから尾根沿いにつけられた道を北へ。木々の間から、遠くちらちら見える甲府盆地の街並みが、猛暑で陽炎のように霞んでいる。途中、工事現場があったがここも無事通してくださった。軽いアップダウンを繰り返し、黒坂峠への道に合流、1キロほどもなく上がって黒坂峠着。道端は草が茂っていてうまく自転車を停める場所を探すうち下から家族連れの軽が上がってきたので、そのまま芦川に向けて下り始めた。


猪除けのゲートを通って、芦川に降りる。杖をついたおばあさんふたり、仲良く会話しながら歩いている。その横を驚かさないようゆっくり通過して、民家のなかを進む。共同の洗い場には淡水魚が泳いでいる。狭い路に軽が停められ、おばさんが家の人と道路越しに会話している。その横をすり抜けて上の方に進んでいくと、見覚えある阿弥陀堂やご神木、神社、保育園などある。山側からの水路を盛んに流れ落ちる水の流れに少し涼しさを感じ、青空を背景な長閑な集落の風情にも癒されるものの、体のほてりは収まらず、庭先に自販機はないかななどと現実的なことを考えながらよろよろ進めるうち、最後の藁葺屋根の民家に至る。傍には移動販売車が停められ、おばあさんふたり買物されているのをこんにちはと挨拶した。さて今日は中を覗いただけで、呼ばれず、すぐに出発、どんべえ峠に上がってから甲府に向かうつもりでいたが、もうその気になれず若彦トンネルを通って河口湖に向けてダウンヒルした。









湖畔のデイリーストアでサイダーを買って喉を潤す、次いで、焼きそばを買って湖畔の観光駐車場に移動して寛ごうとしたが次々と観光客のバスや車がやってきて落ち着かなかった。水分とエネルギーを補給して体力も多少回復、山伏峠から自走することも頭の隅によぎったが、猛暑のなか富士吉田から山中湖への渋滞の坂を上がるのはいやなので、素直に河口湖駅から帰ることにした。駅に着いてからも空腹が収まらずコンビニで菓子パンと飲料を求めた。駅前のバスターミナルには都心へ向かうバスを待っている多くの人たちでごったがえしていて、中国語・英語・日本語などが飛び交っている。収納して冷房の効いた鈍行列車(16時30分前発)に乗ると、ツーリストに交じって中学生やおばさんたちが乗っていてどこかほっとする。


私は土曜日にaさん宅を訪ね、その後も遅くなったので今日は見送りました(猛暑予報でしたので。うちのあたりはそうでもないのですが、車が多く風も強いです)。もう輪行時間だと出発時に暑くなってしまうのでプランも苦心しますね。
行ったことのないどんべい峠に上がって甲府に降りる予定でしたが、ばてばてで断念しました。体が暑さに慣れていないこともありますが、甲府盆地独特のどんよりした空気をともなう暑気にやられたという感じです。
その点、海沿いは海風が吹いていいですね、若者でにぎわう材木座に毎年訪れています。

丁度今時期の晴天時に甲府から右左口峠を走って暑さにやられたのを思い出しました。

これまで、甲府から富士五湖のほうに自転車で通ったことがありません。今回も、途中、精進湖に通じる国道を少しだけ通りましたが、急な坂道でたいへんそうだなーっと思いました。次、機会あれば、御坂峠旧道を辿ってみたいと思っていますが、このところの暑さですと実行は秋以降になりそうです。
富士にかかっているのはレンズ雲というのですね。雲の形や種類について、子どものころ「子ども百貨辞典」の類で勉強した記憶がありますが、いまとなってはすっかり忘れてしまっていました。見慣れている関東の方と違って、関西人なので富士山を見るたびにでっかい山だなーと感動しています。