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宇津ノ谷峠・三保松原・薩埵峠

1.コース

静岡-宇津ノ谷峠-焼津-三保松原-清水-薩埵峠-由比-沼津-三島121キロ

(ルート)https://ridewithgps.com/routes/30482669

2.実施日:2017年8月20日 曇りときどき晴れ

3.実施者:単独

4.日記

 天気予報を見て、また、これまで行ったことがない場所も訪れたいと思い、久しぶりに(伊豆でない)静岡に向かった。

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 5時25分発に乗れば、6時過ぎ・新横浜始発のひかり号に乗車でき、7時前に静岡駅に着くことができる。利便性は最高だが切符代は高いなあ。重たい輪行袋を担いで長いコンコースを横断して北口に出る。長距離バスを待っている乗客の前で組み立てると、後ろ泥除けの裏に沿って通しているダイナモのリード線を付けているパッドのひとつがはがれていることに気が付く。先週の雨サイを終えての掃除のときはわからなかった。このようなマイナートラブルが出来することが、雨のなかのサイクリングがきらいな理由のひとつ。そこで、瞬間接着剤を購入すべく近くのコンビニに移動するうちに強く催してきたが、厠は工事中で塞がっていて焦る。だいぶ前に来たときも、ここで別の方面で不満を覚えたことを思いだした。駅ビルに入り便所を探し求めようやく問題は解決した。広場に戻り、再度、自転車を逆さに立て、パッドをくっつけてからGPSのスイッチを入れたが、今日はどういう訳なかなか電波をキャッチしない。

 そんなこんなで駅前広場発7時30分過ぎになった。北に、スナック街を抜け、左折して、あべかわ餅の味のある売店を見て安倍川を渡る。そこからしばらく進んだところ、丸子が、道筋の宿場町跡とて、道沿いにある格子戸の古い家に面影が感じられる。道の駅で水筒を満たしてから、車道に沿わず蔦の細道に進むと、こちらのほうがさらにむかしの雰囲気が感じられた。急な坂を上がって街道筋の屋根瓦を見てから宇津ノ谷峠「明治のトンネル」を通る。橙色の光を放つナトリウム灯のなかをゆったり潜って盛り上がったが、下り坂で後輪が急に重くなりパンクしたようだ。表面に刺さった破片を除いて、チューブを出してパッチを貼る。ラピーゼフレームポンプで空気を満たしてから再開。パンク修理のときは、タイヤがオーバーサイズなのでリムとのバランスのよい勘合をとるのにいつも苦労するが今日はうまく嵌ったみたいだ。空気圧を気にしながら岡部まで進み、さらに圧を補充してから焼津に向かった。


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 焼津駅でトイレ休憩してから港に入る。錦旗で飾られてモーター音を立てて待機している漁船越しの東の空に、今日は見えるはずもない富士が間違って見えないかと期待したが、手前の山の向こう曇り空以外に何も見えない。まあ、今日は雨に降られないだけでましだということだ。そこからアップダウンをこなし、海に飛び出してつけられた道路を通ると、波消しブロックの間を2台の水上バイクがでかい音を立てて走っているのが見える。この時期、めっきりと海水浴客も少なくなった海岸を横目で見ながらゆっくり自転車を移動させ、安倍川の手前で橋を渡るため国道に合流。手前のコンビニエンスに停めて冷たいアイスクリームと飲料を求めて熱した体を冷やした。

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 海沿いにつけられた自転車道を進む(ところどころ工事中で何回か迂回した)。傍に市民プールがあり、ビキニ姿の女性が子どもの手を引いている。自転車道はやがて車道の南側を進むようになる。崖に苺畑。中学のときに地理の先生から「静岡は久能山の石垣苺が名産」と教えられた。東照宮手前の食堂の桜えびや釜上げしらすの料理に魅かれるものの、小遣いは旅費に回したくて、コンビニのサンドイッチで我慢。上がり基調の道をさらに東に進み、清水港の分岐を過ぎて直進すると、有名な三保の松林にぶつかった。中に入るとところどころ砂だまりがありハンドルを取られてこけそうになる。砂浜に出ても富士山が見えないのは、わかっていても残念。人気のない三保の飛行場を通り、岬を回ったところの内浦にある海水浴場の様子をしばらく眺める。その先、清水港の対岸に係留されている大型漁船や巨大クレーンの様を見て、水揚げの多い有数の遠洋漁業基地であることに思いをいたす。その湾を横断する水上バスに乗るべく、乗船場(むかしの渡し場)の塚間に進むと、海門は閉じられ掲示されたダイヤは夕方まで便がないことを示している。仕方ないので、廃線の三保線に沿って進み、湾を巻いて清水の街中に入った。

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 東海道線に沿ってさらに東へ。1時間ばかり漕いで途中のコンビニとスーパーで休憩。アテにしていたおにぎりは売っていなかったが、セールのお茶と焼きそばでお腹を満たす。小さい川を渡って高速道路横、薩埵峠の上がりへつく。大変急な坂道を、下を向いて蛇行しながら上がると、ハエのたかった死んだ蛇を危く踏むところであったがぎりぎり回避した。すると、あっけなく峠らしいところに到着、脇に少し降りたところにある展望所兼駐車場からも名物という眺望は効かず、そこにいた親子連れもがっかりした様子。もう一台、咥え煙草のおじさんが車から降りてきたので早々に退散、みかん畑の急斜面につけられた細い坂道を下って由比の街に降りた。ここも古い宿場町の雰囲気が残されていて、蜜柑山のなかを通ってきた所為か、場違いな「瀬戸の花嫁」が口をついて出てきた。古い歌謡曲は知っていても、いまどきどんな曲が流行っているかとか、この人は誰かとかあまり知らない。この前、女優の名前を「あんず」というと、嫁はんから「あんちゃんだよ」と訂正されたが、杏はあんずと読むのが常識ではないのか。

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 さて、当初の計画では、熱海まで進むつもりであったが、富士山が見えなくて心のなかの盛り上がりに欠き、三保あたりでやる気がなくなっていた。いなば食品やホテイ缶詰などこのあたりらしい企業の工場を見ながら東に向けて漕いだ。田子の浦で嗅いだ匂いは、一時期住んだ春日井で嗅いだのと同じパルプ工場のそれだと気が付く。富士川は濁流が渦巻いている。三島駅到着16時30分。案外に賑っている南口のところで組立て、小田原まで普通切符を求める。上りホームはだんだん人が多くなり、17時10分過ぎの終点熱海行6両編成は帰省客でたいへん混雑、危く乗れないところなんとかスペースのある車両に進んだが人混みで席の端に輪行袋を立てかけることができず不安定。するとすぐ隣に立ったカップルの男は年配・彼女は20代のよう、それがいちゃいちゃうるさくて邪魔だな水かけたろか。会社線が違うため、熱海で東海から東にホームを移動。10分後にやってきた快速は10両編成で居場所に余裕がありようやく落ち着くことができた。小田原で小田急の急行に乗換え。町田の日高屋で晩飯を食べて帰宅する途中雨粒が落ちてきた。

 さてそういう訳で、やっぱり、静岡から山梨に抜けてみたいなあ、山伏峠は無理としても、せめて安倍峠はなんとか越えることができないかなあと思ったのであった。


Commented by INTER8 at 2017-08-23 12:59 x
今回は珍しく海沿いですね (^^;
安倍峠はまだ通行止めが続いているようですね。僕が以前行った時もゲートがありましたから、この先も一般者を通すことはないような気がします。このまま廃道になってしまうには残念な峠ですよね。
Commented by paparouh at 2017-08-25 21:56
> INTER8さん
ネットに接続できなくてお返事が遅くなりました、いまようやくつながりました。ブログにも書きましたが、朝の7時前に静岡駅に着くことができるのはたいへんよいのですが、さてそこからどこに出かければよいのかということにいつも迷いが生じます。さらに西に向けて豊橋方面に進む手がありますが、帰りの電車代がさらに嵩むので二の足を踏みがちです。旅費と利便性と、何でも思いのままという訳にはいかないようですね。今回のコースも富士山が見えなくて興味が半減しました。サッタ峠から、むかしの人のように富士を見てみたかったですね。
いろいろとネットで見ると安倍峠はもはや廃道状態のようですね・・・。
Commented by ぶとぼそ at 2017-08-29 09:38 x
今回はいつもと趣の異なったコースを走られたんですね。
18日に私もこの辺りを列車で通過していました。

宇津ノ谷峠の旧トンネルは良い雰囲気ですよね。大崩海岸も走られたようですね。ここ数年前に通行止めと知らずに入り込んでえらい目にあいました…。新トンネルに変わったそうですが廃道にならずに復旧してくれて良かったです。
Commented by paparouh at 2017-08-30 21:09
> ぶとぼそさん
新幹線を利用すると、朝の7時前には静岡駅に到着するので、静岡がもっともアプローチがよいようです。ただ、片道5000円と高くつくので、年に数回も行くことができません。ブログにも書きましたが、山側を通って山梨に抜けるルートが通じていればなお魅力的なのですが・・。今回でかけたところはいずれも初めての場所でした。やっぱり、知らない場所を訪れるのは新鮮に思いました。海に面したあたりは大崩海岸というのですね。山が海の間際まえ迫ってむかしは交通の難所であったことを思わせる場所でした。
by paparouh | 2017-08-21 21:43 | 静岡県中部 | Comments(4)

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