櫛形山林道・湯之奥猪之頭林道
2017年 11月 13日
1.コース
甲府-白根-櫛形山林道-鰍沢-下部温泉-湯之奥猪之頭林道-朝霧高原-本栖湖-河口湖 122キロ
(ルートラボ)https://yahoo.jp/HoqEHB
2.実施日:2017年11月12日(日)晴れのち曇り
3.実施者:単独
4.日記
延期した神坂峠越えは、土曜の天気が良くなくグループツアーとしては中止。この際、ひとりで出かけて来ようかと思ったが、ネットで見つけたある記録を見て単独行は無理と判断した(ネットのコースは、あまり一般的でないことが後からわかった)。
代わりに、前から行きたいと思っていた、房総の郷台林道を計画したが、先の台風で崖崩れとの情報を見つけ断念。他を検討するうち、この時期に訪れて紅葉がきれいだとの記録のある今回のところにでかけることにした。櫛形山は初めて。湯之奥猪之頭林道は2度目の訪問となる。
信号になんどもつかまってペースがあがらないなか、西へ向かうと、これからいく赤石山脈の前衛の山々がだんだんに近づいてくる。その向こうに上だけ顔を見せているのは、北岳か間ノ岳だろうか。開けた場所で北の方角に目を向けると、独特の山容の八ヶ岳が裾野を広げている。振り返ると甲府の山々の先に朝の陽を受けた富士が光り輝いている。社会人になりたての頃、一週間分の食糧と天幕を持って、このあたりの道をバスで芦安の方に向かってから北岳に上り、光岳まで縦走した。
やがて目の先にループ橋が現れ、急な車道だな、どこに向かう道かな、と思うたが、手元のGPSは進路にこの道を指示した。ルートラボで2点指定すると自動的にコースを決めるので、気づかなかった。段を軽めに落とし、ループをゆるゆると上がってから坂を詰めると、長峰林道入口に到着、左折して進むとやがて櫛形山林道の起点の標識があるところに至った(9時32分)ので初めて休憩した。ゲートは開放されていた。
道は、櫛形の山塊の南東の斜面に沿って徐々に高度を上げていく。坂が厳しいところもなく体感的に7~8%の勾配加減、空気がきりっと澄んでいて楽しいヒルクライムだ。車もほとんど来ない道、ひとり楽しく落ち葉を踏みながら高度を上げていった。ときどき斜面をかさこそ走る動物の音が聞こえ、カーブを曲るたびに不意の鉢合わせに用心してベルを鳴らしながら進んだ。やがて富士山の眺望が効く場所に到着、漕ぎ始めてから好い時間なので自転車を停め、おにぎりを食べて少し休憩した。
鰍沢の国道に合流したところに折よくコンビニがあり、いつものようにカレーヌードルと腹持ちのするフライした鶏肉を腹に納めた。富士川の国道に沿って順調に飛ばす。十谷峠や早川への道を過ぎ、ふたつの川を渡り波高島のトンネルを潜って下部温泉駅に至る(13時50分)。駅舎の自販機で冷たい飲み物を求めてしばらく休憩。待合室には、列車待ちの観光客が数人いた。やがて到着した身延方面の列車はがらがらのよう。
ここから先、しばらくは上り一方となる。櫛形山林道に続いて足を使いすぎないよう最小ギヤに落としてゆっくり進んだ。温泉街といっても、廃業したところもあるようで、少しさびれた感じを進むと、やがて坂が急になった。行きついた先の湯之奥集落で一度降りて、鄙びた集落のなかの石畳の坂を少し歩く。デポした場所に戻って、滑り止めのついた距離だけ林道を押して歩くと、下からオートバイ集団が山奥に不似合なモーター音を立てて上がってきた。籠を背負って、杖をついたおばあさんの横を驚かさないように挨拶して追い抜いて、再び長いひとり旅の開始。下部温泉街からここまで上がっても、行く手のずっと先まで深い山々が続いていて、何処が鞍部なのかわからず先が思いやられる。しかしどうせいつか上がってしまうのだろうと、渓流の音と、上か下かから吹いてくる冷たい風を感じながら、紅葉真っ盛りの山道をゆっくり分け入って行った。ところどころ道端に植わっている真っ赤なモミジがきれいだな。
乗客はほとんど外国人で占められていた。正面に中国語とロシア語、向こうに朝鮮語、左側にヒンドゥー語。私の隣に赤ちゃんをだっこした西洋人夫婦が座ったが、床にだっこ紐を落とすのを見て正面の中国人か台湾人かが落ちたよとジェスチャーで知らせてくれた。国を超えた住民の交流・連帯が世界平和の基。わが祖国が、おたくのYouだけでなく普通のYouにも好きになってもらえるアジアの自由と民主主義の国であってほしいと思うが、最近どんどん遠くなっているように見える。そんなことを考えつつ高尾まで鈍行を乗り継いだ。
当所の予定では、大月まで漕ぎ通す気でいたが、時間切れと寒さで断念した。しかし、先週に続いてこの時期の紅葉をだいぶ楽しむことができたのでまあよかったことにしよう。これで今季の紅葉サイクリングはおしまいかな。もしかして一番遅い房総に出かけるかもしれない。
そちらからだと朝一番に乗り込めば甲府に早く着けるのが羨ましいです。
昔は私も十日市場駅からそのパターンで信州方面出かけていましたが、今の住まいからだとそれが出来ません…。
前半の路は初めて、後半は2度目でした。どちらも坂はそれほどきつくありませんが、その分距離が長かったように感じました。特に湯之奥猪之頭林道は、山を分け行っても、分け行っても、その先にまだ道が続いていて、山深さを感じました。今のお住まいだと、逆に、伊豆や静岡方面の輪行がやりやすいのではないでしょうか。静岡もまだまだ行ってみたいところがありますが、新横浜からだとお金がかかり過ぎるのでなかなか出かけることができません。
トンネルを越えて朝霧高原側へ出ると景色が一変するでしょうね。一度行って見たいところです。
もう日が短くなって一日の工程も控えめにしないといけなくなってきましたね。
富士五湖は標高が1,000mくらいだから寒さも厳しいですよね。
櫛形山のあとは、丸山、十谷峠に行こうかなと思いましたが、日暮れのことを考えて、こちらのコースにしました。最後、富士五湖の道路を、真っ暗ななか、震えながら帰りました。でも、紅葉の美しい、走りごたえのあるコースでした。