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新緑の御荷鉾スーパー林道

1.コース

下仁田-勧能-御荷鉾スーパー林道-鬼石-秩父 101キロ

(ルート)

https://ridewithgps.com/routes/30482260

2.実施日:2018年4月22日(日) 快晴

3.企画:FCYCLE

http://mixi.jp/view_event.pl?comm_id=6145474&id=85381827&comment_count=6

4.日記

 延長67キロに及ぶこの林道の春は、道の雰囲気の違いに応じ、4つのパートに分けることができるように感じた。下仁田駅発8時40分。

 第一のパートは、起点の歓能から塩之沢峠まで。大仁多ダムまでかなりのアップダウンを交えつつ、そこから先の峠までは、急な坂のきついダート道。下仁田駅では、春を通り越して初夏の日差しに戸惑いつつ出発したが、漕いで受ける風はまだ清々しい。はじめ、今年初めて合うメマトイをうるさく思いつつ、春の小鳥の声を聴きながら、淡い色の新緑が映える緑の回廊の荒れた道をゆったり上るうち、だんだん高くなると、今朝走ってきた渓流沿いの南牧の山峡集落が春霞のなか遠くに見えるように。山は、青空とコントラストを成し黄緑や緑の木のなか、ぽつぽつと咲いている山桜や山ツツジがきれいだ。実は、そんな景色は、塩之沢峠への地道の峠道を上がるごとに顕著になるものの、場所によっては15%にもなる険しい坂道、とても景色を愛でる余裕はない。最後の隧道を潜るともうひとがんばり、最後の急な坂をゆっくり上がると、峠の手前のピークとわかる、ピラミダルな岩場が見えてほっとする。岩に自転車を立てかけ、おにぎりを食べ、ストレッチしながらTさんが来るのを待つ。座った地面を見ると、そこにたくさんのてんとう虫が集まっていた。到着したTさんも、おにぎりを3つ食べしばらく歓談するうち、背中に「日本一大型のてんとう虫」がとまっているのをTさんが見つけ、つかまえて下さったが、これは生まれて初めて見る虫であった。

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 第二のパートは、塩之沢峠から八倉峠まで、山の稜線に沿った、展望のきくスカイラインの道。展望は南に遠くまで拓け、上野村や両神山らしい独特の山容の姿を見ながら進む道。カーブを曲ると、ずっと先の上の方にこれから行く道がついているのが見え、なかなかのスケール感を楽しめる。これからあんな遠くまで漕がなくてはいけないのかとややうんざりしつつも、舗装された坂は自転車で上がるのに丁度よい7%くらい。なので、見た目より早く自転車を進めることができる。木々も標高が高くなって、広葉樹からカラマツ中心に変わるが、淡い春の色の葉をつけたこの木が整然と山すそまでずっと広がっている姿が清々しい印象を与える。ところどころ道なりに、あるいは山肌に群生する山桜を楽しみながら進んだが、確かに、里のソメイヨシノのような派手さはなくとも、凛とした佇まいがかえって好ましく感じられる。例年、その姿が印象的な一本桜は、このたびは葉桜になっていたもが、そんなふうにもう過ぎてしまったと思っていた花々の一日を楽しめたのであった。八倉峠に到着すると、例の崩壊の突端にグラベルなロードの方が座っていたので、挨拶して横にランドナーを止め、Tさんを待つ。遅れて到着したTさんは、途中で水を拾える場所をみつけて、給水されたとのことであった。ふたりで、遠く上の方に霞んで白い煙を吐く浅間山まで延々と続く緑のジオラマを楽しんだ。

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 第三のパート。八倉峠から塩沢峠まで。同じ稜線沿いだが、それまでのスカイラインと対照的に、山笹に挟まれた、誌的な地道。はじめ杖植峠までダートを進む。詩的散文的というのは、山笹のプロムナードが、ときに狭く、ときに下仁田の景色を木々越しに見て、さらに開けた広場も通り、それらの地理的な雰囲気が、2016年に訪れたときのように、特に霧かかったときにそうであることをいいたいのであるが、坂から解放された場所で適度な地道のアップダウンを、自転車の進むに任せて自然について思索を巡らすのに最も適当な場所だと思うからでもある。ただ、今回は思索するよりも、ダートのダウンヒルを素直に楽しんで思考から解放されたのであった。操作性のよくないフーデットレバーのカンチブレーキのため、地道の下りは苦手だが、ここの坂は緩く、地道もしまっていてむしろ路面の変化を読みながらある程度スピードを出して通過するのが面白い。しかもカーブを曲るごとに景色や雰囲気が少しずつ変化するところも興味深く、塩沢峠の手前の休憩所施設まで、八倉峠から一気に自転車を進めてしまった。この施設には冷たい水のウォーターサーバーが提供されているので、残り少なくなったボトルに冷水を補充すると、それ以上出なくなった。今日は暑いので、ここを訪れた人がみな冷たい水を求めたため、提供できるサーバーの量を超えたためと思われる。ここで飲める水が無尽蔵にあると決めてかからないようにしなければいけない。涼しい室の椅子に座っておにぎりを食べたり、撮った写真を見たりして時間を潰したが、まだTさんが来ないので、横になって昼寝モードになった。するうち、お待たせしましたといって到着されたが、見ると前泥除けを外してサイドバックに縛っていた。伺うと、枝を巻き込んでダメージを受けその対応に時間を要したとのことであった。

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 最後のパート。塩沢峠から先。峠から先の貯木場から、長いダウンヒル。ここでも、ここが今日の楽しみのひとつと理由を述べ先行させていただいた。道は舗装になり、ところどころ上り返しもあるが、上り返しも下りのうち、下ハンを握ってスピードを出してダッシュして通過する。途中のメマトイが顔にぶつかるのがうっとうしいが、カーブの手前以外はブレーキを使わず、車が来ないが結構散らばっている路上の岩屑を巧妙に回避し、砂溜まりのところはスリップせぬようリーンイン、カーブミラーを注意しつつ法久峠の広場まで一気に下った。ここに停め、お地蔵さんに祈願したあと、写真撮影するなどして時間を潰すも、なかなか来ないので、また地べたに寝っ転がって、小鳥たちの声と虫の羽音を聞きながら新緑の先の青空を見つめてひとときを過ごした。

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 さて、ふたり揃ったところで、ここから先、おとなしくTさんについて鬼石に下る。下界に下りると、この時間でもむっと蒸し暑く、爽やかな山のありがたさを感じる。秩父の、和風ラーメンを食べたくて、Tさんについて向かったが、最後20キロ弱、暑いなか、鳥沢峠を越え、Tさんらしくない幹線を通りつつ進んだ。西武秩父着18時前。「10分で出してもらい、10分で食べ、10分で輪行袋収納・18時30分前のレッドアローに乗る」というTさんの目論見は、生憎満席でうまくいかなかったようだが、実は鬼石あたりから当方はひどい腹ペコに苛まれつつ漕いできた(行動食のおにぎり4つとチーズ蒲鉾2本は消費済)ので、Tさんがチャーシュー麺を食べるより早く、ラーメン定食を完食したのであった(たっぷり走ったあとの、さっぱり味な和風味ラーメン、濃厚な木綿豆腐に、アミノ酸を使わないお漬物が、うまかったなー!!)。輪行態勢の早いTさんは、18時30分過ぎの鈍行、わたしは遅れて、次の19時15分に乗ったが、東飯能での八高線の接続が悪く、自宅帰宅は22時過ぎであった。

 行きの上信電鉄車内で、GWの計画や、春の頸城の雪の様子など、Tさんに教えていただき、今後のプランニングでたいへん参考になった(わたしの頸城案は、まるで無理であることを知った)。ある程度コースを組んだら、頸城のエキスパートであるTさんに、GW前に見てもらおうと思う。


by paparouh | 2018-04-23 22:58 | 群馬県南部 | Comments(0)

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