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冬の四尾連湖・八坂峠・どんべえ峠

1.コース

鰍沢口-近荻-藤田-四尾連湖-堀切-樋田-照坂峠-根子-沢-折門-八坂峠-鶯宿-芦川-どんべえ峠-若彦トンネル-河口湖-富士吉田-大月 117キロ

(ルート)https://ridewithgps.com/routes/30481559

2.実施日:2019年1月19日(土)晴れ

3.実施者:単独

4.日記

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 4時50分過ぎM駅の始発電車で、鰍沢口駅到着は8時10分過ぎ。中央線の甲府駅の到着が、身延線と違う番線となった。乗換時間が短いため、慌て気味に跨線橋を渡りホーム端の出発待機中の列車まで重たい輪行袋を抱えて移動する。この電車は2両編成だが、車内にトイレがあって助かった。甲府から鰍沢口まで45分もかかるのは、駅間の距離が短く頻繁に停車すること、単線のためしばしば列車交換待ちとなることと、ワンマン運転で車内改札に時間がかかるから。車内の乗客は、俺以外はほとんど高校生、友達どうしで会話する者、参考書を広げる者、ボックス席に仲良く座るカップルなど。彼らのほとんどは、市川本町駅で下車した。鰍沢口駅は、前に訪れたときと比べて駅舎が近代的にリニューアルされたよう。駅のきれいなトイレを使って出ると、身延駅行バスが到着したがなぜにこの駅発なのか。バスから降りた運転手の煙草の臭い。組み立て、事前に調べておいた近場のコンビニエンスに移動。行動食のおにぎり4つ・スニッカーズひとつ購入して、8時45分過ぎ、スタート。

 四尾連湖の標識に従って進んで、坂を上がる。入口の集落は芦久保だが、秩父と同じく山の斜面につけられる名前なのであろうか。そこを抜け、何度かカーブを曲がると次の近荻に着いた。集落の様子を上から見られないかなと思って、公民館の先のお寺に上がってみると、遠く赤石山脈の前衛の山々が望めた。中腹には点々と家々が見える。これら集落をめぐる旅をしてみたい。山と山の間に、白く高い雪山が顔を覗かせている。頂上の山上集落があるようなのは身延山なのだろう。赤い鳥居の神社を過ぎると帯那からの道に合流したがすぐに別れてまだまだ上がり続ける。湖まで、藤田、四尾連があり、朝の日の光を受けて輝く山の懐の集落の佇まいがよい感じだ。だが、四尾連のほうはより空き家・廃屋が目立ち、生活の厳しさが感じられた。人気がないと思ったら、庭に橙の生った木がある民家におばあさんがいた。その先、思っていたほど坂はきつくなく、湖に到着(10時20分)。看板の湖の由緒を読んだあと、湖畔まで下ってみる。食堂らしいのが数件あったが冬季休業中のよう。そう思って少し湖の周りを歩いてみると、声が聞こえて、男の子とおとうさんがキャッチボールをしていた。湖上には一艘のボートが浮かんでいる。ここが凍っていることを期待して来たが、暖冬とあって、岸辺の一部に少し氷が張っている程度であった。

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 元来た道を下ってから、堀切峠に向かう。後ろディレイラーの変速の調子がいまひとつなので、変速機のコラムを立ち止まりつつ調整しながら進んでいると、横をクロモリのロードが無言で抜いていったが、途中で折り返しこちらに向かってきた。峠からの下り、途中の堀切や山家集落も山奥の古くて味わい深い。途中で、山上の大山に向かう道が分岐していた。脚力不足のため、今日はやめたが、いつかここや、峰山など、身延の、人里離れた山の上の村々を見に行ってみたい。樋田の先の商店で東に折り返し、照坂峠の隧道を越えて、おなじみの古関からの道に合流した。ここから沢まで、渓流沿いの道、いつものように、道祖神や神社、石垣の上に建てられた倉のある民家、これから進むべき山の上の道の様子など見ながら、ゆっくり進んでいった。上の林道にはショベルカーが止められているのが見えるが大丈夫かな。途中で、乳母車に腰かけているおばあさん。自販機のある商店(仲義商店)に止まってしばらく休憩、暖かい飲み物を求めて、これからの上がりに備えておにぎりをふたつ食べた。

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 御弟子・折門への林道は、とりつきはきついが、上に上がってしまうとしばらくは山を巻いて進んで楽になる。はじめ最小ギヤに落としてゆったり上がったが途中で暑くなって、冬用手袋を軍手に代えた。だんだんと景色が広がって、もうさっき通ってきた道がだいぶ下に見えるようになる。前回訪れた紅葉の山々は、すべて葉を落として冬枯れの様相だ。でも今日は快晴、ヒルクライムによる体の火照りで寒さを感じない。振り返ると、山の向こうに大きな冬富士。例年と比べて雪のつきは少ないように感じる。さらに上がって、北に向かうようになると、山肌の向こうまで道路がついているのが見える。だが傾斜は緩く、むしろところどころ下りとなって距離を稼ぐ。異形の道祖神があったという場所や、折八分校跡を過ぎると再び傾斜が増すが、慌てずに高度をあげる。炭焼き小屋を過ぎると、ところどころ雪が残っている箇所もあり凍っている箇所は降りて通過した。そんな風に山の上の林道を楽しみつつ、八坂のピーク到着は13時45分。半には到着できるだろうと踏んでいたが、想定よりも時間がかかった。だが、冬の明るい青空のもと、空気の澄んだ林道上がりは、たいへん気持ちよくて楽しい。峠の向こうの山越しに見える白い峰々は、間ノ岳か北岳か。3つ目のおにぎりを食べてから、すぐに下り始めた。

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 八坂峠の向こう側は、北斜面で日陰が多く、道路には薄く雪が積もっていた。だが凍結はしていないので、おおむね乗車して下ることができた。さっきまであんなに暑かったのに、指先がかじかんで冷たい。だがまた冬用手袋を出すのも面倒でさっさと降りて、再び陽だまりにあたりたいが、雪のせいでスピードは出せない。下って、国道をクロスしてから芦川の谷間を上がる。知事選の幟が随所に飾られていた。鶯宿を過ぎ、集落と集落を結ぶ坂をじわじわと上がっていく。中芦川でいつものとおり生活道路の間を進んだ。すると、村の郵便局の前に、人を形どった大きな道祖神が飾られていた。その下を失礼のないよう自転車を降りて通過し、振り返って一礼する。共同の水場を見学しつつ、阿弥陀堂や古い半鐘の前を通り、大きなケヤキがご神木の神社を過ぎる。散歩をされている方を驚かさないようゆっくり離れて抜いて進む。いつも立ち寄る古民家は、今日はパス。俺ひとりであることもあるが、この時点で15時30分、山狭の集落は早くも夕暮れに向けた寂しげな雰囲気を醸し出している。これからどんべえ峠までさらに500メートル上がるのであまり時間的余裕はない。

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 上芦川の集落がつきてから、しばらくは東に向けて枯れ木のなかの10%直線上りが連続した。ここまでくるともう足を使う気にならず、30T×26Tのロー・ローに落として進む。GARMINの高度計を見ないで、亀のように。だが亀といっても、トレイルランより遅いが徒歩より早く、坂に挫けないで漕ぎ続けるといつか上がってしまうもの。やがて道は北に向けてじぐざぐするようになり、坂も幾分緩くなった。その先、駐車場広場を通り、新道峠への分岐をパスすると、舗装は石畳みのようにひび割れて悪くなり、日影には雪がついて進むのに若干難儀した。しかし木々の佇まいの様子から、峠は近いことが予想できる。標高も高くなり上がっても寒さを感じるようになるころ、峠に到着(16時25分)。ここを越えて御坂みちに進むつもりであったが、未知の北斜面、雪に難儀して途中で日暮れるのもいやなので、来た道を引き返すことにした。真冬の夕暮れ、冬用手袋に冬用ジャケットを着ても寒いのを我慢しつつ、しかし一直線登りのところは路面凍結によるスリップに注意しながら直滑降のスピードを楽しんだ。若彦トンネルへ少しだけ上りかえしてから、河口湖に向けて急いで下ったのは、早く暑い食べ物を食べて温まりたいからにほかならない。そうして、大石公園の手前のデイリーストア到着16時55分。カップヌードルと暖かいラテを求めて、残りおむすびといっしょに食べてようやく人心地つけた。この時間になっても、今日の冬富士は雲ひとつなく裾野から頂上まで姿を見せている。河口湖の南岸から見ると、逆さ富士を湖に映していた。だが、道につけられた寒暖計は3℃、河口湖大橋から見る旅館街の暖かい光が恋しく感じられた。

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 富士宮市内の交通渋滞に捕まりつつ、それを抜けてから富士急行沿いを50T×13Tのトップスピードによるナイトランの快走を楽しんで、大月駅着18時48分。組み立てて時刻表を見ると、次の鈍行は19時25分、時間があるので、充実したランを終えたことによる心地よい疲労感に浸りながら温い待合室でコーヒーとじゃがりこサラダ味による至福のひとときを過ごした。寒いなか走って、暖かい室内で暖を取るひとときが冬のサイクリングの楽しみのひとつだ。N駅到着21時過ぎ、組み立てようとして、また後ろ泥除けのリヤの部品を失くしていることに気が付いた。大月で組み立てたとき、部品を落としたことに気が付いたが、蝶ねじとロックナットを拾ってそれで済んだと思っていたが、ステーを固定するアタッチメントの落下に気が付かないのだから遣様がない。なので、駅前の日高屋で遅い晩飯を食べてから、分割式泥除けを片手に持って帰宅した。今後気をつけること。

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 冬のサイクリングは楽しい。寒いなか、力いっぱいペダルを漕ぐことに喜びを感じる。今日は、折門・芦川の好きなコースに、未知であった四尾連湖とどんべえ峠を入れつつ、100キロを超える距離を走ることができて、とても楽しめた。


by paparouh | 2019-01-20 18:00 | 山梨県東部・富士五湖 | Comments(0)

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