和田峠・新雛鶴トンネル・道坂トンネル
2021年 02月 01日
1.コース
自宅-上案下-和田峠-藤野-秋山村-新雛鶴トンネル-都留-菅野-道坂トンネル-道志-城山-町田街道-自宅 154キロ
(ルート)https://ridewithgps.com/trips/63359501
2.実施日:2021年1月31日(日)晴れ
3.実施者:単独
4.日記

町田街道を北上するうち、冷えて小便がしたくなったので、途中のコンビニエンス(相原の踏切より先、団地沿いの手前の店)ではばかりを借りる。そのお礼にと、行動食(鮭おにぎり2種)を求め、ついでにピザパンとコーヒーを店外でいただく。イートインの座席には、男性のお年寄りひとり、どこかしょんぼりとした様子でじっと座っておられる。
そこから先、陣馬高原下のバス停にまで停まらずに進んだ。先が長いので、今日は小津に行かず。ここの公衆便所でも用を足してから、徐に峠上りにつく。上案下発9時06分、和田峠着9時43分。バス停に停まっていたバスを降りたと思われる、先行したハイカーたちを抜くと「すげえ」といわれたが、自分にとっては通いなれた馴染みの坂。ハイキング道の手前より急坂が連続し、ところどころ、路面に霜がついているが、スリップするほどではなく、落ち着いて淡々と上がって最初の核心部を立ちこぎで通過したあと、多少緩むがきついことに変わりなく、やがて再びさらに急こう配となるが、坂はどこがどうだとだいたいわかっていて、目をつぶっても踏み応えからどのあたりなのかすぐわかる。
2度目の急所を過ぎると、あとは道なりに漕いで(といってもきついことに変わりはないが)、最後のカーブを曲がった坂の上に見えるは真冬の峠の茶屋。広場に、今日はサイクリストはいない。ハイカー数名、車で上がってきた親子連れ。いつものように峠の石碑をバックに写真を撮ってから、和田に向けて下ろうとしたが、路面に数日前の降雪が残っているので、転ばぬようそろり、そろりと下っていった。




日連大橋を渡った先、少し坂を上がったところにあるコンビニエンスに停まるつもりはなかったが、ここから雛鶴トンネルまで長いと思いなおし通り過ぎる直前にハンドルを右に曲げた。ほうじ茶と大きなイカフライを求め、おにぎりのおかずにして小腹を満たす。
奥牧野まで、地味なアップダウンが続くが、まだ足に余裕があり楽しめた。安寺沢に向かう秋山川にかかる橋までくると日当たりがよくてほっとする。雲ひとつない快晴の青空に、満月より少しかけた月が白く輝いている。しかし本当は、そうではなく、地球が受けた太陽の光を反射しているというのが天文学的にいうと正しいことのようだ。事実は多面的に見なくてはいけないということを考えながら漕いでいると、おしゃべりで夢中の中年ロード集団が横を黙って抜いていった。しかし飛まつ感染するのが嫌なので、今日は後につかないようにしよう。


そこから先も淡々と漕いで進む。途中でまたひとりのロードに黙って抜かれたが、勇ましく抜いたわりに、その先の坂道でスピードが落ち、ペダルをくるりくるりとまわしている。あれだと俺のランドナーよりも軽いギヤなのではないかとその様子を後ろから眺めながら進んだが、再び平坦になって距離を離された。やがてバス停の終着駅である「無生野」という浪漫的な名の場所に。ここにあるシェルのガススタンドに、いつも旅情を感じるのだ。


その先の炭焼き小屋に停まって写真を撮ってからすぐに進む。ここまでくると新雛鶴トンネルはもう目睫の間。峠のカーブの路傍には雪が積もっている。そこを過ぎるとほぼ平坦となり上まで導かれる(隧道到着12時02分)。そこに、ヒルクライムを終えられたらしいサイクリストがひとり腰かけておられ「ご苦労様です」と声をかけてくださった。そのことに気を取られて、子ヤギの様子を確認しそびれてしまった。


いつものように戸沢に向ける丘越えの道にハンドルを向けたものの、急な坂は一面凍結していたので、路傍で用を済ましてから(その横を雪タイヤの自家用車が何なく上がっていった)、幹線に戻って進んでいったのであった。



最後の集落の菅野を抜けるとさらに傾斜が急になり、もう足が余っていないからとロー30T×ロー26Tに落としてゆっくり進んでいった。やがて、最初のヘアピンカーブがあらわれてそこを淡々と通過、さらに杉林のなかの坂をつめると2度目のヘアピン。さらに3度、4度と同じようなカーブを曲がって進んでいった。このあたりになると斜度が緩くなるが、その分距離が長くなる。もうだいぶ上がったのではないかと目線の先の上のほうに、これから通うべき道が通っている。それがなかなかのスケールで、上がるにつれ、山の木が灌木に変わった。そうやって漕ぎ続け道坂トンネル到着は14時10分。下で漕ぎ始めたとき、30分に到着すればよいとスタートしたので、亀のような上りでも自分としては上出来である。









しかしゴルフ場の横を抜けて三ケ木の坂を下り、長作の街中を抜けるうち、徐々にパワーが復活し、町田街道に入ると、相原の遮断機で渋滞したがそれ以外はいつものようにサードウィンドが吹いて、前トップ・後ろ3段で快調に漕ぎ進むことができた。
少し前と比べて、だいぶ日が高くなったといっても、町田市街の手前から暗くなってきたので、前照灯をともした。するうち、ふたたびしんしんと冷えるようになり、小便が我慢できなくなり、もう自宅近くだがコンビニエンスに寄って用を済ます。そうして、近所のスーパーで焼酎のソーダ割りのソーダと、弁当のおかずにするエクアドル産冷凍ブロッコリーを買って帰宅(17時47分)。冬の、長い距離のサイクリングは、楽しい。
エクアドルといえば、中学生くらいの頃、遠くHCJP(アンデスの声)の短波放送をロマンチックな思いで聴いたことを思い出す。そんな遠くから電波が飛んできたのは、首都キトがアンデス山脈の高地にあるから。しかしRAE(アルゼンチン放送)はとうとう聴かずしまいだったな。そんな風で、よいBCL受信機がないか最近ネットで見たりしているが、かつてのスカイセンサー5900やクーガ2200のようなひどく魅力的なラジオは、インターネットの普及により、ランドナー同様もはや絶滅危機に瀕してしまっているようである。
それはそれとして、今日生れてはじめて訪れた道坂峠は、それほど楽しめないのかと思っていたが、ヘアピンカーブが連続して高度感のあるところなど、近くの山伏峠よりも山岳サイクリングのスケールが感じられるよい道だと思った。次回、二十曲峠までツアーができないか楽しみとして置いておこう。ところで、これまでてっきり「みちさか」だと思っていたが、ネットを見ると珍しい音訓読みで「どうさか」と読むようだ。
今回もたくさん距離を走りましたね。身体が元気なうちは思う存分走るのがいいです。僕は緩急織り交ぜながらやっています。
道坂峠は僕も「みちさか」だと思っていました。他の人が「どうざか」と呼んでいるのを聞いて改めました。音読みと訓読みを混ぜないで欲しいものです (^^;
峠から双方へ伸びる林道はGoogleマップで見ると、どちらもまだ未開通のようです。まだかまだかと頻繁に確認しているんですが。でも、それはそれとして、終点まで散策するのもアリかもしれません。
おはようございます。道坂峠ははじめて訪れました。思っていたよりも、山岳道路の雰囲気があって、とてもよかったです。走った感じだと、道志から上がるほうが楽そうですね。しかし道志の起点まで行くのが遠いから、結局都留側からと変わらないかな。そういえば、雛鶴を下って行った先、朝日馬場の神社に自転車を停めて休んでいる方がいたので、INTER8さんかと思いましたが、違うひとでした。林道ですが、道坂トンネルの起点にある看板だけ見ると通じているように読めるのですが、開通していないようですね。あそこが開通するとさらにバリエーションが増えるので楽しみです。でもその前に早くヤビツと奥武蔵グリーンラインを通れるようにしていただきたいです。

